【中国e-Sports】e-Sportsドラマ「 Cross Fire(穿越火線)」から見るテンセントの“e-Sports”IP化現象。LOL(LPL)も??

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最近会社のe-Sports好きな同僚から勧められて見始めたe-Sportsドラマ「 Cross Fire(穿越火線)」。

正直普段は中国ドラマは見ないが、e-Sportsの業界関係者達やCross Fireのプレイヤー達のコメントや評価を見ていると、なんだかんだ(今の所は)良いイメージが多いかなとの印象です(中国ドラマとしては関連業界内で定評が有る事自体が珍しいのでは…?)。

e-Sports、「 Cross Fire(穿越火線;クロスファイア)」とは?

恐らく「 Cross Fire(穿越火線)」(以下CF)に対して余り知らない方も多いと思うので、簡単に紹介すると、韓国Smile Gate社が開発し、テンセントが運営しているマルチプレイヤゲームです。種類としてはファーストパーソン・シューター(英:First Person shooter、略称FPS)に属します。

2007年にリリースした後、2016年には最大同時接続数は600万人で歴史的記録を成し遂げています。また、登録プレイヤーは10億人超と人気なゲームで、2019年にはWCG (World Cyber Games)2019e-Sports大会正式種目に入選しています。

因みに、日本の状況は如何なんだろうと思い検索してみたら、オフィシャルサイトには、「最後の手紙」と称された動画が…2018年には日本でのサービスが終了していたのですね…

なんだか物凄い温度差ですが、つまりはe-Sportの世界大会の種目に入選する程の作品で有るという事だけ知って貰えればと思います。

「 Cross Fire(穿越火線;クロスファイア)」テンセント系でドラマ化

そんな人気e-Sportゲーム作品がのドラマ化のが、2020年7月よりテンセント動画で独占配信が開始しました!

EXO出身の人気俳優ルハン(鹿晗)と子役時代から芸能界入りをしていた俳優のウー・レイ(吴磊)がダブル主演する本作は、現在無料会員は22話まで見れますが、既に11億回の視聴回数を突破しています。ドラマとしてはもう少し再生されてても不思議じゃ無いかなとは思いますが、でも人気作の部類には入るでしょう。

物語は2008年と2019年に生きる「 Cross Fire」プレイヤーの二人が、ゲームの世界で時空を超えて手を携え、e-Sportのチャンピョンに成るという夢に向かって進む姿を描いている。

ここまで聞くと、少し突拍子も無いファンタジーか?と思われるかもしれないが、この11年という差は大きい。

e-Sportが中国で最初完全にバカにされて、落ちこぼれが定職も持たず恋人にも将来性が無いと振られるような完全に市民権を得られていない状況から、如何にして今の地位まで登り詰めたのか。正直そこには、恐らく80後、90後などの世代はより感化深い部分が有ると思う。

2008年に生きるルハン演じる肖楓(シャオ・フォン)が言っていた言葉「時間が全てを証明してくれる。」は、逆境の時代に生きる夢を追う若者の縋るような思いが込められている感じがした。

本作の共同製作会社でも有り、制作を担当した「耀客传媒」オフィシャルYoutubeチャンネルでPVを公開していたので、興味のある方は是非ご覧になって下さい:

【穿越火线】终极预告:鹿晗吴磊青春不服输
最終PV。左がウー・レイ、右がルハン

そしてなんと…!「耀客传媒」オフィシャルYoutubeチャンネルでは本編も公開されていました。びっくりです!中国よりかなり更新は遅めのようです。

【穿越火线】EP02 鹿晗吴磊青春不服输
エピソード01。英語字幕は選べるようです。

e-Sportsドラマ「 Cross Fire(穿越火線)」から見るテンセントの“e-Sports”IP化現象とその生態圏。

ただ、今回作品の紹介を書きたかった訳では無く…(笑)

テンセントにして見れば、今回の「 Cross Fire(穿越火線)」以前にも、ゲームを題材にしたドラマ化は「全职高手(The King’s Avatar)」でも試しています。この作品は大人気小説からアニメ、漫画、アニメ映画、ゲームと続き、ドラマもされた形ですが、ドラマに対するツッコミが実は結構激しかったりする賛否両論な作品でも有りました。

この様なクロスメディアな展開は、IPの生命線の延長の他、今回の「 Cross Fire(穿越火線)」の様に”ゲームファン”と”ドラマファン”の両立を保てる事が出来れば、中国のe-Sports業界の親玉企業として、e-Sportsに対する市民権を更に広げる役割も大きく果たしている事でしょう。

本作の視聴者データから見ると、男性:女性=46:54でほぼ半々、年齢層は19歳〜24歳が52%、25歳〜34歳が23%(骨朵数据より)と80後、90後が殆どと言った形でしょう。この世代の市民権を獲得する事は、この世代だけでは無く、その子供世代への影響や考えも直結している所を考えれば、視聴者・消費者・業界の人材などの育成という観点からすると、既に生態圏の構築にはこれまで狭い意味で言われていた関連会社だけではなさそうな…どこと無く”怖っ”と思う程の戦略が有りそうですね…

リーグ・オブ・レジャンドの大会(LPL)のドラマ化も!?

2020年8月3日に「耀客传媒」オフィシャルweiboでアップした内容では、「テンセントゲームズ(腾讯体育)」と「耀客传媒」が再度共にリーグ・オブ・レジャンドの中国地域のプロのトップリーグである「LoL Pro League(LPL)」もドラマ化するというニュースだ。

(因みにこの世界的な人気ゲーム、リーグ・オブ・レジャンドの運営・開発元のアメリカ企業Riot Gamesの親会社がテンセント)

「耀客传媒」のweibo記事

その他、2020年2月に「 Cross Fire(穿越火線)」の映画をSony PicturesとSmile Gateが提携して制作するなど海外メディアでは報じられたりしているが、これについてはもう少し詳細が出てくるのを待とう。

ではまた〜

因みにテンセントのエンタメ関連の情報は以前の中国ネット文学関連の記事全般で関わってたりしますので是非ご覧下さい〜:

【歴史背景篇】中国ネット文学市場と発展歴史の骨格を解説(上)

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