【中国アニメ】2020秋配信中国アニメまとめ:テンセント篇(下)

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【中国アニメ】2020秋配信中国アニメまとめ:テンセント篇(上)

上記リンクでお話しした(上)ではまだまだ語りつくせなかった2020年秋のテンセント配信中国アニメについて、今日は引き続きお話ししてみたいと思います!

中国でアニメ業界に身を置いている者であっても、中国アニメの進歩は月単位で驚かされる作品が続々世に出てきており、企画・制作会社の奮闘でどんどん良い作品が生まれている事が実感出来ます。

テンセント動画配信の2020年秋の中国アニメリスト

(上)に続き今回紹介するポイントは、個人的に日本の業界関係者及び中国アニメに親しみを持っている方へ参考になれたらと思い綴っており、今後本編が配信された後の市場の反応などを見ながら更に紹介していなかった作品も詳しくお話しする機会は有るかと思います。

それでは前回の三作に続き、第四作目の紹介です!

④クオリティを上げる為1年延期、美しすぎるCGアニメ「眷思量」

公開PVより

本作の製作は制作を担当する炎央文化とテンセント。

炎央文化のビリビリアカウントでは、人物概念PVや宣伝曲MVなどが公開されています:

《眷思量》首支人物概念pv_哔哩哔哩_bilibili
由赵禹晴 编剧、指导, 创作大型古风浪漫3D动画《眷思量》首支人物概念pv登场!中国式幻想新解读,精致审美,唯美画风,良心画质,更有激烈打斗虐心剧情!力求打造国风动漫美颜盛世!微博链接 更有转发抽奖等着你, 视频播放量 1470649、弹幕量 4109、点赞数 63444、投硬币枚数 39107、收藏人数 607...

PVの人物が美しすぎると、PV公開後から話題を呼んだ本作は、なんと炎央文化の第一作目のアニメなんだとか。本作の監督を務める若い女性監督、赵禹晴がアニメ業界内でも十年以上のベテラン(中国では珍しい)とチームを組み、2018年に会社を設立。同年にはエンジェル融資も受けています。彼女自身、評価は高いのに興行収入が振るわなかった2011年のアニメ映画「魁拔之十万火急」や今年の「姜子牙」で美術ボードを担当する若き秀才。今後の活躍が楽しみです。

本作のCG制作には、北京吾立方も制作下請け会社としてメインで参加している模様。「少年锦衣卫」やテンセント系のゲームのCGなども担当している会社である為、今回芸術センスが高い監督と技術力の有る会社のタッグで出来たのが本作なのかなと思います。

これで更に物語が良かったら、ネット小説などの既存ビッグIPに頼らなかったオリジナルアニメとしてヒットする事は業界に更に大きな自信を与える事でしょう。

⑤アメリカとの共同製作アニメの話も。マンガ原作の繊細な古風ファンタジー作品「识夜描银」

本作は、2013年よりマンガ連載雑誌「漫友」で連載され、現在既に五巻の単行本が出版されている中国風ファンタジーマンガ。作家は有名な小説作家にして脚本家の十字卿、マンガで作画を担当しているのは、繊細なタッチで中国伝統要素を作画の中に溶け込ませる事に長けた潇十里。ビリビリ動画では数時間の作画過程を配信している。

右が主人公の妖絵師陽爻、左がタッグを組むもう一人の主人公、鸩毒师の宴安

2017年杭州のアニメ・マンガ関連のイベントに「アバター」(2009年)と「ジャングル・ブック」(2016年)によりアカデミー賞視覚効果賞を受賞したアニメーション演出家・監督のアンディ・ジョーンズ氏が参加し、本作を中国とアメリカでアニメーション映画化をする計画を発表、自信が監督を行うという。(資料:专访 | 中美合拍《识夜描银》3D动画电影,要打造一个老少咸宜的故事 )

それから三年、どうやらテンセント製作によるネットアニメの方が先に見れるようだ。

⑥7月のビリビリヒットアニメ「灵笼」の制作会社の新たなオリジナルアニメ「末世觉醒之溯源」

「灵笼」について:【中国アニメ】ネットアニメのクオリティが急上昇!2020年7月ビリビリ配信の中国3DCGアニメオススメ:「天宝伏妖录」、「灵笼」

「末世觉醒之溯源」

本作の制作会社は文明末期などのSF系オリジナル作品の制作に長けている芸花開天。今回の「末世覚醒之溯源」の前に既に「末世覚醒」シリーズの前作として「末世覚醒之入侵」を2018年夏、テンセント動画で配信をしていました。現在既に前作の26話で9.6億回の視聴回数と好調。中国で初めての現代戦争末期を題材にしたSFアニメとして、世紀末の人類とAI知能との残虐な戦いを描いている本作は中国アニメのジャンルの幅を広げた画期的な作品でした。あれから二年がたち、「灵笼」で感じた飛躍した制作技術をもって新たに始まる新作「末世覚醒之溯源」ではどんな進化が有るのか、待ち遠しいです。

当時海外メディアでも報じられた「末世覚醒之入侵」

制作の技術力がますます伸びている中、各制作会社もオリジナルのIP孵化、版権運営、映像化といった方向へと力を入れている傾向が見られます。

自社の代表IPと言える作品を生み出せるか否か、既に有力自社IPを保有している会社としてはどうやって継続してIP運営をしていくのかなどの課題がある中、言える事は新作アニメに対する意気込みがとても強い制作会社が多いという事でしょう。

例えば表の中で2度出てきている若森数字が製作・制作している「画江湖」シリーズは、既にアニメでもドラマでも映画でも、中国の若者ならこのIPは知っているでしょう。

青青树の「魁拔」のシリーズ映画は2011年に第一部が上映、その後三部が上映されています(四部と五部上映予定)。2010年前後、当時の環境はアニメ映画=幼児向けの方程式が固定観念として有り、青少年向け中国アニメ映画として市場自体が小さかった為、興行収入はイマイチでした。ただそんな中シリーズ映画を作り続けていた事もあり、長年のファンが多くついている良作です。

現在まだ作品の本編は配信されていないので前情報だけとなりましたが、本編配信後にファンの反応や作品の状況など、面白い点が有ったらブログで書いていこうと思います。

ではまた〜

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