9月末のビリビリ動画に続いて、中国アニメの最大の製作・配信会社となっているテンセントが2020年秋アニメの視聴予告ページが制作され発表されました。22部の作品が2020年の残り3ヶ月で配信開始予定となっております。
ただ、ぶっちゃけ中国のネットアニメは度々予告されたは良いが年単位で後にズレることもしばしば有るので、本当に配信開始日まで定まっていないと、飛ぶ恐れはまだ残っています（笑）※ファンはもう慣れっこでしょう…
今日は私なりにオフィシャルが出して来た2020年テンセント動画配信の中国アニメのタイトルから、色々と制作・製作などを情報を調べてみました。
作品の配信日、独占状況は新番組の特設ページより、製作・制作・原作ジャンルは作品PV、プレスリリース、オフィシャル微博、百度百科などより情報を集めて制作しました。
配信される22作品の内、21作品がテンセント動画での独占配信となっており、製作面では「企鹅影视」（テンセント・ペンギン・ピクチャーズ）や腾讯动漫による、つまりテンセントが直接制作費をカバーして独占配信されるケースが殆どです。
因みに、秋クールでテンセント動画が買った新作の日本アニメは４作品しか無く、どれも非独占なので、やはりテンセントの新作アニメの重心はここ数年変わらず中国アニメの製作のようですね。
リストの中で色々（個人的に）気になった作品をご紹介していきましょう！
①「羅小黑戰記」の監督率いる「寒木春华」が「非人哉」の姉妹編「万圣街」を共同制作！
11月日本でも映画が上映される中国アニメ映画「羅小黑戰記」の制作スタジオ「寒木春华」が、これまた中国で大ヒットしているIP「非人哉」姉妹編の「万圣街」。今年の春に第一季（12話）が配信されており、４分程のショートアニメとなっております。その第二季が早くも配信されるようですね！
「非人哉」は中国古典の神話などのキャラクターがメインとなっているのに対して、「万圣街」は海外の神話のキャラクターが上京（京＝北京）してシェアハウスをするほのぼのギャグストーリーです。
「非人哉」自体は商品化開発が進んでいる有名IPで有り、キャラクターの可愛さ故にミニフィギュアを買っている人も多いでしょう。POPMARTを通り過ぎると、私もブラインドケースに手が伸びそうになります。「非人哉」、「万圣街」のIPを孵化し、運営する分子互动には今後も注目すべきでしょう！
②大手3DCG制作会社「玄机科技」制作のSFアニメ「吞噬星空」
中国のテレビでも放送し、多くのファンをもつ「秦时明月」シリーズや、テンセント動画で視聴回数200億回を超える長編アニメ「斗罗大陆」、今年夏にビリビリ独占配信の「天宝伏妖录」（記事リンク）など、制作クオリティには定評の有る「玄机科技」が新たにSFジャンルのアニメの制作を手掛けたのが、本作「吞噬星空」。既に配信前からアートボードやモデリングなど色々な設定を公開しており、期待感が高まっています。
「玄幻」ジャンルの作品がこれまで多かった玄机科技のもつ美男美女モデリング技術にSF要素が加わったら、さぞかし華やかなのでしょう…
※「玄幻」について：【中国アニメ】日本では見かけないアニメのジャンル：「玄幻」って何？
余談ですが、SFジャンル（中国語：科幻题材）は最近中国当局らがとても推奨している映画のジャンルです。2020年夏、国家电影局、中国科协より《关于促进科幻电影发展的若干意见》（SF映画発展を推奨する意見について）といった形で高クオリティのSF映画を推奨する為の人材育成補佐、税収の優待などの意見が上がっております。
映画での制作技術を担うのはやはりCG系のアニメーション制作会社。将来は業界の3DCGの技術力の底上げに繋がるのだろうと思ってます。
③超人気（耽美系）小説を原作にしたアニメ「默读者」
原作は女性向けネット小説最大手の晋江文学城の人気トップ級の作家priestによる小説「默读」。
priestの他の作品も人気作が多く、アニメ化・ドラマ化が進んでいると言われています。「默读」は現代ミステリー推理系小説であり、ストーリー性もしっかりしている為、男性二人が主人公ではありますが、物語だけでも十分読み応えの有る作品となっています。因みに2018年度「豆瓣」での「年度ミステリー推理作品賞」も獲得しています。そして、このネットの時代に普通に書店で本も平積みされている程です。
因みに、中国のBL関連市場については以前少しお話しさせて頂きました：【中国アニメ】アニメ「穿書自救指南」、「天宫赐福」の紹介と腐女子市場の可能性について
新作アニメに関してはまだまだ書き足りないですが、続きは（下）にてお話ししたいと思います。
ではまた〜
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